シングルパパ、Big Daddy、時々旅人

会社では部下や若手社員のBig Daddy、家では二人の子どもをワンオペで育てるシングルパパ。そして趣味は海外旅行。人生に福あり。

嫁さんの病気のこと ⑦入院

入院用の荷物を持って病院に戻って来ると、嫁さんは病室にいた。ロシア語みたいな意味不明の言葉も直り、普通に話ができるようになっている。「早く家に帰って、子どもたちと会いたいよ〜」

余命宣告は聞きたいか?聞きたくないか?そんな話しを随分前に夫婦でしたことがあったが、どちらも”聞きたい”で一致した。理由は、残された人生を有意義に生きられるから。だけど、僕は嫁さんに今日医師から聞いたことは言わなかった。それからも一度も伝えなかった。治すことだけを考えて前向きに頑張っている嫁さんに向かってそんなことは言えなかったし、十分に有意義に生きている嫁さんに伝える必要はなかった。今でも正しい選択をしたと思っている。

病室での生活は退屈だ。テレビを見るにもテレビカードは高いし、子どもたちと話しもしたいだろう。アイスコーヒーが欲しいとか、携帯の充電器が要るとか、明日持って来るものをたくさん依頼され、この日は家に帰った。

夕方に子どもたちが学校から帰ってきた。ママが1週間くらい入院しなきゃいけないことを伝えた。3人で晩ご飯を食べ、医師に言われたことを理解できるように伝えた。後悔しないように出来るだけ多くの時間をママと過ごすこと、ママにはこのことは内緒にすることを約束した。子どもたちも僕も泣いた。子どもたちに伝えるかどうか迷ったが、上の子が反抗期に差し掛かっていて親との接触を避けていたので、伝えなければ一生後悔すると思った。結果、伝えて良かったと思う。

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次の日からは、毎日夕方に子どもたちと一緒に入院中の嫁さんを訪ねた。コンビニで晩ご飯を買ってきて、嫁さんの病院の晩ご飯が出てきたら、家族4人で「いただきます!」。病院食は美味しくないけど、早く家に帰りたいからと頑張って食べてた(笑)。

そして予定通り、1週間後に我が家の太陽が家に帰ってきた。

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