今の自分を表す3つの存在のうち、"Big Daddy"に関して
以前は会社に幾つかある小さな営業部の一つで部長をしていました。海外出張が多く、時差の関係で勤務時間が長く、シングルパパには家庭との両立が難しいのが実状でした。
数ヶ月して、他部署に異動になりました。ウェブコンテンツの制作・更新を行う新部署で、自分以外は各営業チームから集められたアルバイト20人。新しい部署なので全てがゼロからのスタートでした。アルバイトの中から数名を正社員登用し、課長を社内調達し、組織を作り、試行錯誤しながら業務フローを決めていき、3ヶ月くらいで何となくかたちになりました。
そんな時、経営陣から海外支店で同じ業務をしている部署のマネジメントをして欲しいと依頼がありました。せっかく仕事が少し落ち着いてきたところですが、どうせ同じ仕事をしている海外の部署なのでと引き受けることに。10名ほどの部下は全員が外国人。出張は深夜発&深夜戻りの日帰り。日本と同じ方法で立ち上げを行い、半年後に何とかこちらもかたちになりました。
その途中で会社の部署横断のプロジェクトチームが立ち上がり、部長陣の中から責任者を選出することに。ここでも、まさかの任命を受けて、会社の一大プロジェクトの舵を握ることになりました。
会社は自分がシングルパパであることは知っているはず…。1年間で3つの新しい組織を立ち上げ、同時にさばいていくのは、制約が多いシングルパパには至難の業でした。
それから1年が経ちました。
どの組織も問題を抱えながらも成長し、部下の数は50人に増えました。20代中心の、本当に可愛い部下たちです。僕のことを"Big Daddy"と呼び、慕ってくれ、父の日と誕生日にはみんなで祝ってくれました。こんなに嬉しいことはありません。この50人の部下以外の迷える若手社員たちの"Big Daddy"としても、日々何かと相談を受けるようになりました。
シングルパパと仕事の両立はやっぱり大変です。ですが、仕事は充実していて、お金を稼ぐ以上の意味を持っています。会社が僕に試練を与えたのは、この結果が分かっていたから?真相は分かりませんが、次々と難題を与えてくれた会社に感謝しています。